Photoshopのマスクは選択範囲を作ったり、切り抜いたように見せたりと、使うと結構便利な機能です。
マスクといっても、いくつか種類があり、やり方も様々です。今回は覚えておくと後で役立つと思うマスクの使い方を、基本としてまとめてみました。
- 目次
- 1. Photoshopのマスクとは
- 2. クイックマスクの使い方(基本編)
- 3. クリッピングマスクの使い方(基本編)
- 4. レイヤーマスクの使い方(基本編)
- 5. ベクトルマスクの使い方(基本編)
マスクは画像を直接編集せずに、画像の必要のない部分を覆って隠す機能です。
この覆って隠す機能を使って、選択範囲の作成、画像の調整、画像を切り抜いたように見せる事ができます。だだ見えなくしているだけで、画像を直接編集していませんから、何度もやり直すことができます。
クイックマスクを使って、画像の細かい部分まで選択範囲を作ります。
Photoshopを開き、画像の使いたい部分を大まかに選択範囲で囲みます。(今回はマグネット選択ツールを使用)
終わったら、ツール下の「クイックマスクモードで編集」をクリックします。
選択範囲で囲まれた部分が鮮明に表示されてます。それ以外(選択範囲外)は赤く塗りつぶされてます。これがマスクされている状態です。
拡大すると、選択範囲に細かい部分が入ってなかったり、必要のない部分が入ってます。
上図のように選択範囲に必要のない部分を「ブラシツール」で塗りつぶします。画像に合わせてブラシのサイズを調整して下さい。
次は選択範囲に加えたい部分を「消しゴムツール」で消します。ブラシと同じく画像に合わせて消しゴムのサイズを調整してください。
全ての修正が終わったら、もう一度「クイックマスクモードで編集」をクリックし解除します。
これで、細かい部分まで選択範囲を作ることができました。
クイックマスクは、選択範囲に含まれている所とそうでない所が、くっきりと別れるので見やすいですね。塗りつぶしたり、消したりで細かな部分も調整でき、失敗してもやり直しができるので大変便利です。
クイックマスクの表示を逆にしたい時は、「クイックマスクで編集」をダブルクリックして切り換えて下さい。
Photoshopのクリッピングマスクは、下のレイヤーの画像の形を利用して、上のレイヤーの画像を切り抜いたように見せます。
この時、下のレイヤーは透明部分がなくてはいけません。この透明部分が、上のレイヤーの必要ない部分にマスク(覆い隠す)します。
よく文字の形で画像を切り抜いたように見せる(文字に模様を入れる)時に使います。
例として、グラデーションの背景を文字の形に切り抜いたように見せます。
Photoshopを開き、上図のレイヤーのように画像を用意します。
レイヤーの順番は、[下:切り抜きたい形]、[上:切り抜きたい画像]。切り抜きたい形のレイヤーは透明部分があるものにして下さい。
(関連記事:Photoshopのレイヤーの基本を説明、Photoshopで背景を透明にする方法)
[グラデーションのレイヤーを選択→レイヤーメニュー→クリッピングマスクを作成]。
クリッピングマスクを作成後も、文字の位置を調整できます。ただ、文字の模様を変えずに移動したい時は、上下のレイヤーを選択しないといけないのでちょっと面倒です。
文字の位置も、模様の位置も変えたい時は、レイヤーを別々に選択して調整して下さい。
レイヤーマスクのマスクは白と黒の2色で作られ、ビットマップ画像のマスクになります。そして、選択範囲を作成してからマスクを作ります。
画像の一部がいらない時、「消しゴムツール」、「削除」で消すことはできます。ただ、レイヤーマスクのいいところは、必要な部分だけを選択範囲で囲うと、それ以外は透明に表示してくれるところです。
画像を直接編集してないので、失敗した時はマスクだけを削除すれば、何度でもやり直すことができます。
この機能を使ってレイヤーマスクは簡単な合成画像を作ることができます。
画像の必要な部分を選択範囲で囲み、レイヤーマスクを追加をクリックします。
選択範囲以外が透明に表示されました。下に画像がある場合は下の画像が見えるようになります。
描画色・背景色も自動的に黒と白に変わります。
レイヤーマスクだけを選択し、[描画色:黒]で描くと、描いた部分がマスクに追加されます。
レイヤーマスクは黒と白でできているので、黒く塗るとその部分もマスクになります。
同じく、レイヤーマスクだけを選択し、[描画色:白]で描くと、今度は逆に画像が見えるようになります。
これも、レイヤーマスクが黒と白でできているので、白く塗るとその部分が表示されます。
Photoshopではこんな風に画像を切り取らなくても、簡単な合成写真が作れます。
ベクトルマスクは、パスやシェイプを使ってマスクを作り、塗りの部分に画像が表示されます。
シェイプツールを選択したら、オプションバーでパスにします。カスタムシェイプで形を決めたら、ベクトルマスクを追加をクリックします。
これで、ベクトルマスクが作られました。見た目はレイヤーマスクと同じで、下の画像が見えるようになってますね。
マスクの形を変える時は、パスを修正する時と同じです。