写真を利用したコラージュ作品の作り方をご紹介します。
コラージュ作りで重要なのは素材集めとレイアウト、世界観です。特に素材集めは重要で、日ごろからコラージュに使えそうな良い写真や素材を集めておく必要があります。今回は女性、植物、蝶、水彩ペイントなどの写真や素材を使ってみたいと思います。
世界観は女性の写真が良いのでそれを生かしつつ、全体を水彩画風のトーンで表現してみました。ソフトなブラシを使ってぼかしを入れ、コラージュ全体を幻想的な雰囲気に仕上げてみました。
コラージュ作品はなかなか難しそうなテーマですが、作り方は決して難しくありません。一つ一つの工程をきちんと仕上げることで素晴らしい作品が出来上がりますよ。
コラージュのメインとなる女性の写真素材を用意します。
写真素材の選定はコラージュでも重要な要素です。日ごろから写真素材サイトなどで使えそうな写真をストックしておくことをおすすめします。今回はpixtaで購入した写真を使います。
(上記写真はpixtaで購入した写真です。こちらの写真素材を使用する際は必ず同サイトで購入し使用して下さい。)
Photoshopで写真を白黒にします。
続いてコラージュに使うために女性の写真を切り抜きます。
ペンツールを使って女性の輪郭をなぞり、パスを作成します。
(参考記事:フォトショップで白黒写真を30秒で作る方法1)
Photoshopの[パス]パネルを開き、[作業用パス]をダブルクリックしパスを保存します。その後パスパネルで[パスを選択範囲として読み込む]にドラッグし、パスを選択範囲に切り替え、写真をコラージュ用に切り抜きます。
女性の写真の輪郭のみが切り抜かれました!
(関連記事:Photoshopで背景を透明にする方法)
Photoshopで新規ファイルを作成し、先ほど切り抜いた女性の写真を配置します。
コラージュに使う花の写真を切り抜きます。
花の写真素材を用意し、Photoshopの[クイック選択ツール]等を使って花の写真を切り抜きます。
切り抜いた花の写真を色調補正で白黒にします。今回は黒味の強い白黒に変換したいと思います。
[イメージ→色調補正→白黒]でブラック(最大)に設定します。ブラック(最大)に設定することで通常の白黒よりも黒味の強い白黒写真になります。
ブラシを使ってコラージュの花の濃淡をさらに強くします。
ソフト系のブラシを使って花に濃淡を加えます。この際、不透明度、流量を低めに(上図参考)設定すると重ね塗りがうまくいきます。ペンタブレットを使うとより美しく仕上がります。
同様の手順で写真から様々なコラージュ素材を作成します。
今回は種類の違う花を数種類、ツタの葉、蝶などを用意しました。
作成したコラージュ素材を配置します。
今回はアートフラワーをイメージして女性に配置してみました。コラージュを拡大、縮小、回転させて配置していきます。デザインに動きが出るようツタの葉を効果的に配置するのがポイントです。
コラージュ素材を配置したら素材間の隙間をブラシでなじませます。
Step07同様、不透明度、流量を抑えてブラシを塗るとうまくいきます。
コラージュに幻想的な質感を加えます。水彩画風のペイント素材を用意します。
こちらの素材はデザイナーズ素材集1000(MdN編集部 編)のペイント素材を使用しています。(上記素材は同書籍を購入して使用しています。こちらの素材を使用する際は必ず同書籍を購入し使用して下さい。)
ペイント素材をコラージュの上に配置し、描画モードを[オーバーレイ]にします。
水彩画風ペイントとオブジェクトが馴染みました。続いて、背景レイヤーを非表示にしておきます。
(参考記事:Photoshopのレイヤーの基本を説明)
ブラシツールで描画色を白にし、コラージュの周りを白に塗ります。
ブラシはソフト系のブラシを使い、上図のようにオブジェクト周りを白く塗ります。
オブジェクトの周りを白く塗ったら、Photoshopでぼかし系のブラシを選択し、不透明度、流量を低めに設定します。
コラージュの周辺をブラシで重ね塗りします。
ナチュラルな表現にするためブラシの大きさや不透明度などを変えながら重ね塗りします。ポンポンポンとたたくように塗るとうまくいきます。
女性の輪郭が強すぎるのでソフトに仕上げます。
不透明度、流量をさらに低くし、ポンポンポンと重ね塗りします。
最後にPhotoshopの[トーンカーブ]などでコントラストを微調整します。
はっきりとした印象になりましたね。
(参考記事:トーンカーブで写真を手軽に補正する方法(Photoshop))
完成です!
いかがでしたか?作業工程は多かったですが、一つ一つの作り方は決して難しいものではありませんでしたね。一つ一つの基礎の積み重ねだと思います。
また、コラージュ作りには様々な写真や素材が必要となります。常日ごろからコラージュに使えそうな写真や素材を集めておくのも必要ですね。
まだコラージュを作ったことがないという方はぜひ一度作ってみて下さい。レイアウトや配色、写真の切り抜きなどPhotoshopの良いトレーニングになります。ぜひお試し下さい~