機能自体は知っていたのですが、なかなか使う機会がなかったパペットワープ。その驚きの機能をご紹介します。まずは上図をご覧ください。右の女性は左の女性をパペットワープを利用して加工したものです。
驚きですね!女性の動きそのものが変わっています。パペットとは英語で操り人形を意味します。パペットワープはこうした人物や動物などの動きを操り人形のように変化させることができる機能です。また、他にもレタッチやパノラマ写真のゆがみ修正などに利用されます。
※パペットワープはPhotoshop CS5から搭載されている機能です。
パペットワープを使う前に、まずは下準備を行います。
対象物となるオブジェクトをあらかじめ切り抜いておきます。背景を含む場合、パペットワープがうまく機能しないケースがあります。パペットワープの準備段階として、自動選択ツールなどを使ってオブジェクトをあらかじめ切り抜いておいて下さい。
(参考記事:Photoshopで背景を透明にする方法)
いよいよオブジェクトにパペットワープを適用させます。
オブジェクトのレイヤーを選択し、[編集→パペットワープ]をクリックします。するとオブジェクトにメッシュが表示されました。このメッシュにピンを打ち込むことでパペットワープが機能するようになります。
パペットワープの細かな設定はオプションバーで行います。今回は密度でポイント数を増加を設定してみます。
メッシュの網目が細かくなりました!
パペットワープは動かしたくない部分にピンを打ち込み、そのピンを基準点として回転を行い、オブジェクトを変形させます。
メッシュ状の任意の場所をクリックし、ピンを打ち込みます。ピンを打ち込むコツとしましては関節や骨格を意識し、動かしたくない軸を意識すると良いでしょう。
また誤ってピンを打ち込んだ場合はピンを選択しDeleteキーで削除することができます。
打ち込んだピンを軸に回転させます。
回転させたいピンをクリックし、Altを押しながら回転させます。するとピンを軸にオブジェクトが回転します。すごい機能ですね!パペットワープ。
うまくオブジェクトが変形しない場合はクリアして再度ピンを打ち直します。ピンを打ち込むにはちょっとしたコツがありますので慣れるまで色々と試行錯誤してみて下さい。
同様に他の足や手をピンを軸に回転させていきます。
メッシュでオブジェクトの変化が分かりにくい場合は、パペットワープのオプションバーの[メッシュを表示]のチェックを外してみて下さい。
以上、Photoshopのパペットワープの基本的な使い方をご紹介しました。
パペットワープ、なかなか面白い機能ですよね。初めて知ったときは衝撃的でした。パペットワープはPhotoshop CS5から搭載されています。従来からある[ゆがみ]機能に動かしたくない部分にピンをつけることでこのような表現が可能になりました。
なお、Adobe TVではパペットワープの使い方で動画でパペットワープの使い方を解説しています。こちらも参考になりますのでぜひご覧ください。
(関連記事:Photoshop 写真の傾きを補正する方法)