Photoshopで写真をミニチュア風に加工する方法を紹介します。
風景などチルト・シフトレンズを使って撮影すると、ミニチュアのような写真を撮ることができます。今回はそのミニチュアのような写真を、Photoshop CS6から新機能のぼかしギャラリーを使って加工をします。
ミニチュアらしくさせるには少し手間がかかりますが、なかなか面白い加工なのでぜひお試し下さい。
加工したい写真を用意します。
ミニチュア風にするには、なるべく上から撮影して、空が入ってない写真を選ぶと加工がしやすいです。
ぼかした部分とそうでない部分の差を出すため、[フィルター→シャープ→アンシャープマスク]で荒くなりすぎないように、写真を見ながらシャープにします。
アンシャープマスクを適用したので、写真全体の輪郭がはっきりしましたね。
[新規調整レイヤー→明るさ・コントラスト]で、写真全体を明るくしメリハリを出します。
ミニチュアらしくするには、全体をおもちゃっぽく見えるようにします。レッド系、イエロー系、グリーン系の色を調整します。赤、黄色を強めにし、緑は明るめすると、ミニチュアのパーツぽくなります。
今回は青色がないので、ブルー系は使いませんでした。青色を調整する時は、色かぶりのような状態になる事があるので気を付けて下さい。
[白色点を設定のスポイト]を使って、白に近い明るいグレー部分をクリックします。これで写真全体が白くなり明るくなりました。
選ぶ色によって、明るくなりすぎるのでちょうどいい色合いになるまでやり直してください。
[フィルター→スマートフィルター用に変換]で写真をスマートオブジェクトに変換します。
これで何度やり直しても、写真の画質が劣化しないで済みます。
[フィルター→ぼかし→チルトシフト]を選びます。
中心から外側に向かってぼかしが大きくなります。ぼかしの量や、水平の直線・点線を上下させ、ミニチュアらしく見えるように、ぼかしの範囲を調整します。
リングを一番はっきり見せたい部分に合わせます。リングの上下の白いポイントにマウスを置くと回転できるので、写真に合わせて傾けて下さい。
ぼかしの量や範囲は写真によって違ってきます。写真はスマートオブジェクトに変換されているので、画像が荒れることなく何度でもやり直すことができます。ミニチュアらしく見えるようになるまで何度でもやってみて下さい。
もう少しおもちゃっぽく見せたいので、[新規調整レイヤー→明るさ・コントラスト]で調整します。
全体に明るすぎるので、ぼかし部分を少し暗くして、ぼかしてない部分を際立たせます。
明るさ・コントラストのレイヤーサムネイルマスクを選択し、ソフト円ブラシでぼかし部分を塗りつぶします。
写真全体の色味とコントラストをおもちゃっぽいわざとらしい色に調整しているので、本物のミニチュアのように見えますね。
次は虹彩絞りぼかしを使ってミニチュア加工をします。虹彩絞りぼかしは正円、楕円、角丸四角の形のぼかしを作ります。
写真をStep02~Step04のように調整し、スマートオブジェクトに変換します。
[フィルター→ぼかし→虹彩絞りぼかし]を選択します。
チルトシフトと同様に中心から外側に向かってぼかしが大きくなります。ぼかしの量や、外側・内側の白いポイントを動かし、ミニチュアらしく見えるように、ぼかしの範囲を調整します。
リングを一番はっきり見せたい部分に合わせます。リングの上下の白いポイントにマウスを置くと回転するので、写真合わせて傾けて下さい。
外側の四角い白いポイントを動かすと角丸四角の形を作ることができます。
ミニチュア風に加工する写真選びのコツは、ある程度高さのあるところから撮影したもの。おもちゃっぽく見せるため、建物、乗り物、人物、動物が写っている。赤・黄・緑のような派手な色が入っているとミニチュア加工がしやすいです。
あとは写真のコントラストや色味をおもちゃっぽくわざとらしい色にする事です。ぼかしの範囲や形はコツをつかむまでは難しいと思いますが、やっていくうちにコツがつかめてきます。
どんな写真が一番ミニチュア風に加工しやすいか色々と試してみて下さい。