イラストレーターでエンブレムの焼印風イラストの作り方を紹介します。
エンブレムのイラストの形に木が焦げてるように見えますね。まるで木製のコースターに焼印が押し付けられているようです。
エンブレムの中心のイラストはイラストレーターのシンボルを使ってますが、エンブレムの枠と背景の木のイラストの作り方だけでも参考になると思います。その他にも、色々と他で役立つ機能も使っています。
少し工程が長いですが、作ってみる価値はありますので、ぜひ挑戦してみて下さい。
エンブレムのイラストはすべて[黒色(#000000)]で作ります。
五角形を作り、正円を上図のように重ねます。[2つを選択→パスファインダー→前面オブジェクトで型抜き]で左上にくぼみができました。
五角形の左側のコーナーポイントを切り換えて丸みを出し、形を整えます。
五角形の右側に長方形を重ね[2つを選択→パスファインダー→前面オブジェクトで型抜き]をします。エンブレムの左側の枠ができました。
エンブレムを選択し、リフレクトツールで右側に垂直コピーします。
2つがぴったりとくっついているのを確認したら、[パスファインダー→合体]をし、エンブレムの枠を完成させます。
エンブレムを[塗り:なし・線:8pt]にします。[オブジェクト→パス→パスのオフセット]で内側に枠ができたら[線:4pt]に変更します。
※枠同士が近すぎると、焼印風の加工をした時に分かりにくくなってしまいます。
シンボルのリーガルベクトルパック18(王冠)を選択します。
エンブレムの中心に王冠を配置し大きさを整えます。配置し終わったら[右クリック→シンボルへのリンクを解除]をします。
このままでは物足りないので、直線ツールやペンツールなどで模様を足していきます。王冠の中心には点線を足しました。
模様を描き終えたら、パスのアウトライン化をし、合体します。
※模様が細かすぎると、焼印風の加工をした時に見にくくなってしまいます。
エンブレムの周りを飾る葉を作ります。
楕円を作り上下のアンカーポイントを切り換え尖らせます。左に45°回転し、リフレクトツールで右側に垂直コピーします。
2つの下がぴったりとくっついているのを確認し、グループ化します。
グループ化した葉をコピーして真下に並べます。[2つを選択→ブレンド→ブレンドオプション]で数値を入力し、作成します。
葉と葉の間隔や、ブレンドの数値は必要に応じて変更して下さい。
エンブレムを囲むくらいの円形を作り、右側を削除して半円を作ります。
[葉と半円を選択→オブジェクト→ブレンド→ブレンド軸を置き換え]これで半円の軸にそって葉が並びました。
カーブした葉を選択し、リフレクトツールで垂直コピーで右側にも葉の飾りを作ります。
[オブジェクト→ブレンド→拡張]をし、エンブレムすべてをグループ化します。これでエンブレムのイラストが完成しました。
次は木の背景を作ります。
角丸長方形で[塗り:#DBA46D]の四角形を作り、コピーしたら少しだけ拡大して[塗り:#C6986F]に変更します。大きい四角形は最背面に配置してください。
ブラシパネルから[チョーク]を選択し、プラシツールでランダムに横線を描きます。[色:#DBC2AB]
描き終えたら、[透明パネル:乗算・不透明度60%]に設定します。
同じ形が並んでいると不自然なので、木目に見えるようアンカーポイントの位置を調整します。調整が終わったらパスをアウトライン化します。
※後ろの四角形は非表示にしています。
前面の木を選択し、[効果→スタライズ→光彩(外側)]で数値を設定します。木の縁が丸く見えるようになりました。
※後でアピアランスパネルで調整し直すことができます。
最背面の木を選択し、[効果→スタライズ→ドロップシャドウ]で数値を設定します。大きくはみ出しますが、これで大丈夫です。
最背面の大きい木を選択し最前面へ移動します。
[全てを選択→右クリック→クリッピングマスクを作成]これでブラシで描いた木目や、はみ出したドロップシャドウも隠れました。
エンブレムをコピーし、下のエンブレムを選択します。
[効果→ぼかし→ぼかし(ガウス)]を設定し、[透明パネル:オーバーレイ]にします。
赤みをおびて、ぼやけた状態になりました。このボケ具合で焼印らしさが出ます。
コピーしたエンブレムに上図の円形グラデーションを設定。[透明パネル:乗算]に設定します。
これでエンブレムのイラストが木が焦げたような感じになじみました。
お疲れさまでした。焼印風イラストの完成です。
今回は焼印風の加工だけでなく、エンブレムの枠や飾り、新しい木目も作りました。
焼印のイラストはエンブレムのイラストだけでなく、文字を追加したり、他のイラストでも作ってみて下さい。
数値はあくまでも目安なので、使うイラストで調整して下さい。