Photoshopで水彩画風の加工を作ります。
写真を水彩画風に加工するには、ブラシの設定が要になります。ブラシの設定が多めですが、水彩絵の具の質感を表現しやすくなります。
今回はレイヤーマスクを使うので、失敗しても何度でもやり直せます。レイヤーマスクは難しい水彩絵の具の滲みを作るのに適しているのでお勧めです。
ぜひ、チャレンジしてみて下さい。
加工したい写真を用意します。風景だけでなくお花や人物でもいいです。
今回はshutterstockで購入した写真を使います。
(上記写真はshutterstockで購入した写真です。こちらの写真を使用する際は必ず同サイトで購入し使用して下さい。)
[イメージ→色調補正→明るさ・コントラスト]で全体を明るくします。最初から明るい写真は白とびしやすいので、調整しなくても大丈夫です。
写真のレイヤーをコピーし非表示にします。
下のレイヤーを選択し、[フィルター→ぼかし→ぼかし(表面)]で輪郭をあまり崩さずに、写真全体を滑らかにします。水彩絵の具で描いたような、滲みを作りやすくします。
細かい部分がなくなり、全体に滑らかになりました。写真らしさなくなり少しイラストのように見えますね。
コピーレイヤーを選択します。[フィルター→表現手法→輪郭検出]で輪郭を出します。
[描画モード:乗算・不透明度30%]に設定し、もう一度非表示にします。
水彩画用紙風のテクスチャをぼかしレイヤーの上に配置し、レイヤーマスクを追加します。水彩画用紙風のテクスチャがない場合はべた塗り(#ffffff)レイヤーで構いません。
こちらの素材はshutterstockのWatercolor paper textureの素材を使用しています。
(上記写真はshutterstockで購入した素材です。こちらの素材を使用する際は必ず同サイトで購入し使用して下さい。)
(参考記事:Photoshopのマスクの基本的な使い方)
[水彩平筆]を選択しサイズを80pxにします。他の4つの項目にチェックを入れ、シェイプも設定します。
ブラシのサイズは写真の大きさによって変わってきます。大きい写真の場合はブラシのサイズを大きくして下さい。
散布とテクスチャも設定します。テクスチャは[ブラシメニュー→アーティスト→水彩画用紙]に入ってます。
デュアルブラシとその他も設定します。デュアルブラシの直径はブラシサイズより少し大きめにします。ブラシの外側ぼけたような感じを作りやすくなります。水彩画のような滲みを表現しやすくなります。
ブラシを選択し、[描画色:黒・不透明度75%]に設定します。レイヤーマスクサムネイルを選択し、ブラシでランダムに塗りつぶします。水彩画風のテクスチャが出るようにするため、まだらになるような感じで塗っていきます。
ところどころ白い部分が残った状態で次の工程に進みます。
ブラシの[不透明度:30%]に変えて、残りの部分を塗りつぶします。薄い部分と濃い部分を作るようにしてランダムに塗っていきます。わざと色ムラを作るようにして下さい。
このままでは水彩画のような滲みが足りないので、もう少し手を加えます。
[ハードパステルブラシ]を選択しサイズを70pxにします。他の3つの項目にチェックを入れ、シェイプも設定します。
ブラシのサイズはあくまでも目安なので、写真に合わせて下さい。
散布とテクスチャも設定します。テクスチャはStep06と同じ[水彩画用紙]です。
デュアルブラシとその他も設定します。ここでもデュアルブラシの直径はブラシサイズより少し大きめにします。Step07・08と違う水彩画風の滲みを作ります。
消しゴムツールを選択し[不透明度:52%]に設定。レイヤーサムネイルを選択します。色が濃い部分やはっきりしすぎた部分を消していきます。
上図のように空のような同じ色が広い部分を消すと、水彩画らしい絵の具の滲みが作れます。
かなり水彩画風に近づいてきました。
輪郭検出したコピーレイヤーを表示し、レイヤーマスクを追加します。輪郭が濃く出てる部分を薄くしたり消します。ブラシにテクスチャが入ってるので、濃くない部分も少しだけ塗ると滲んだように見えます。
あとは、画像を見ながら、2つのレイヤーマスクを塗ったり消したりを繰り返し調整します。時々ブラシのサイズや、不透明度を変えて下さい。
水彩画のように見せるため、水彩絵の具が滲んでるようにします。
新規トーンカーブレイヤーを作成します。S字になるように調整するとコントラストが上がり、色も明るくなります。
水彩画風にするため水彩絵の具が滲んだようにすると、全体がぼやけます。トーンカーブは好みなので色味がちょうどいい場は調整しなくて大丈夫です。
水彩画風の加工の完成です。
ブラシの設定が大変でしたが、水彩絵の具の質感をうまく出せたかと思います。レイヤーマスクを使っているので、何度もやり直せるのがいいですね。
ブラシのサイズや不透明度も加工する写真によって変わってきます。ブラシの種類も変えた方がいい時もあるので、色々と試してみて下さい。
ブラシを使わずにフィルターを使って作る絵画風も参考にしてみて下さい。