Photoshopでイラストを布のシワに合わせて変形します。
イラストに布のシワや質感などを合成するには、簡単な方法として[描画モード:乗算]があります。ただこれでは、イラストに布のシワ模様が入っただけになりますね。
今回はイラストを布のシワに合わせて変形し、よりリアルな合成方法をご紹介します。
今回は布のシワに合わせて国旗のイラストを変形します。
イラストと布の素材を同じサイズにします。サイズ変更の方法は素材の状態に合わせて行ってください。今回はイラストのサイズに合わせて布を縮小しました。トリミングでサイズを揃えても構いません。
(参考記事:Photoshopのトリミングを詳しく解説)
今回はshutterstockで購入した写真を使います。
(上記写真はshutterstockで購入した写真です。こちらの写真を使用する際は必ず同サイトで購入し使用して下さい。)
今回使用する布は初めからグレー系ですが、カラー素材を使用する場合は彩度を下げてください。
シワをより際立たせるため、少し暗めに調整します。[イメージ→色調補正→レベル補正]で、プレビューを見ながら調整して下さい。
この調整した布素材は最後の仕上げで使用します。ここで一旦「.jepg」形式で保存してください。閉じずにそのまま次の工程に進みます。
※「.jpeg」保存せずに、ヒストリーパネルで新規のファイルを作成して開いておいても構いません。
[フィルター→ぼかし→ぼかし(ガウス)]で、布全体が滑らかに見えるように設定します。
ぼかしフィルターで布の表面が滑らかになりました。
ここで布のテクスチャが荒いと、合成した時にイラストがギザギザしてしまいます。
ぼかした布の素材を「.psd」形式で保存します。保存先・名前は分かりやいところであればどこでも構いません。保存したらこのファイルはここで閉じます。
イラストのファイルを開きます。
[フィルター→変形→置き換え]でダイアログを設定したら、先ほど「.psd」形式で保存した布のファイルを選択します。
イラストが布のシワに合わせて歪みます。
こちらもチェック!:文字を紙のシワのでこぼこに合わせる方法(Photoshop)
これだけでは、ただ歪んだイラストなので、布のシワと質感を合成してリアルさを出します。
イラストのレイヤーの上にStep02でレベル補正で調整した布の素材を配置します。これをコピーして布のレイヤーを2つにします。
下の布のレイヤーは[描画モード:リニアライト]・[不透明度:75%]にします。
上の布のレイヤーは[描画モード:乗算]・[不透明度:50%]にします。各設定は目安なので画像に合わせて調整して下さい。
あとは使用した素材や背景など、使用する状況に合わせて色味を調整して下さい。
イラストを布のシワに合わせて変形することができました。
イラストにリアルなシワが合成されてますね。サテン生地の質感もしっかり現れて、まるで最初からプリントされた布にシワが入っているように見えます。
この置き換えフィルターは、イラスト+布だけではなく他の素材同士でも使えるので、いろいろ試してださい。
完成した画像の端が歪みすぎて必要ない場合は、トリミングやマスクを使って処理して下さい。
(参考記事:Photoshopのマスクの基本的な使い方)