Photoshopで白く撮れた桜をきれいなピンク色に補正します。
桜はやっと咲いたと思った途端、あっという間に満開ですぐに散り始めてしまいますね。桜をカメラに収めると、あのきれいなピンク色がなかなか出にくい場合があります。
今回はそんなきれいな桜をよりきれいなピンク色に補正して、春らしい温かみのある桜の写真にしたいと思います。
Photoshopで写真を開きます。
実際の桜より色が白く撮れています。お花の中心やガクの部分には赤みがありますが、もう少しお花全体に自然な赤みをプラスします。
色の補正をする前に花びらにキズや汚れがある場合は修正しておきます。
よく見ると花びらにキズや枯れた部分、ほこりやゴミが写っています。これをコピースタンプなどで消してきれいにします。
(参考記事:写真の不要な部分を消す方法(Photoshop CS5))
[選択範囲→色域指定]でダイアログを表示し「サンプルに追加」のスポイトを選択します。プレビューを見ながらスポイトで、花びらを数ヶ所クリックし選択範囲を作ります。
この時作成する選択範囲は、ある程度桜の花びらが選択されていればOKです。
選択範囲のプレビューはグレースケールにしていますが、一番作業しやすい設定で行ってください。
選択範囲が作成されました。所々不要な部分も選択されていますが、後で修正するのでこの状態で次に進みます。
[新規調整レイヤー:レンズフィルター]を作成し「フィルター:マゼンタ」・「適用量:10%」に設定します。
適用量は最大でも15%くらいまでになります。あまり濃くしすぎると不自然な色になってしまいます。
桜の花以外に赤みがかかっている部分、赤みを加えたい部分にマスクを塗り分けます。
レンズフィルターのマスクサムネイルをAlt+クリックし、グレースケールマスク表示に切り換えます。
※元の表示に切り替えるには、もう一度マスクサムネイルをAlt+クリック、またはレイヤーサムネイルをクリックします。
先に赤みを加えない、桜の花以外のヶ所を修正します。「ブラシツール」を選択し[描画色:黒]でマスクをする部分を黒く塗ります。
続いて[描画色:白]に切り換え、赤みを加える桜の花やガクの部分を白く塗ります。
マスクの修正ができました。ここで赤みが強いようでしたら、レンズフィルターの適用量を下げてください。
桜の写真にメリハリをつけるため、背景を少し暗くします。[新規調整レイヤー:トーンカーブ]を作成します。
レンズフィルターのマスクをトーンカーブにコピーします。レンズフィルターのレイヤーマスクサムネイルを、Altを押しながらトーンカーブのレイヤーにドラッグします。
このままだと桜が暗くなってしまうので手前の桜をマスクします。
コピーしたマスクサムネイルを選択し、階調の反転Ctrl+Iをします。これで手前の桜がマスクされました。他にマスクをする部分があれば、Step05の工程と同様にマスクを修正します。ここでは、左上端のマスクを修正しました。
あとはトーンカーブで手前の桜が際立つように調整し、背景を少し暗くします。
白かった桜がきれいなピンク色に補正されました。少し赤みを加えるだけで、とてもやわらかく温かみのある桜に変わりますね。
今回は写真の加工だけでなく、マスクの使い方も参考になったかと思います。写真の補正にはマスクを使うことが多いので、ぜひ活用してみて下さい。
(参考記事:Photoshopのマスクの基本的な使い方)