今回は「エリア内文字ツール」の使い方をご紹介します。
文字ツールでも出来きますが、文字と画像を一緒に配置したり、長文を入力する時にとても重宝するのがエリア内文字ツールです。
イラストレーターで長文はあまり使用しないという方でも、デザインとして文字を使う場合に役立つと思います。エリア内文字ツールの基本を分かりやすくまとめましたので、ぜひ参考にして下さい。
エリア内文字ツールとは、特定の範囲(スペース)を作りその中に文字を収めます。
この文字を収めるスペースを、テキストエリアと呼びパスで作ります。見ためは文字の周りを枠(パス)で囲ってるように見えますが、パスをテキストエリアという枠に変換し枠の中に文字を入れます。文字と枠が一体化した状態です。
テキストエリアは「オープンパス・クロースパス」の両方が使え、「ヨコ書き・タテ書き」の入力も可能です。文字の書き始めは通常の文字入力と同じで、横書き:左上から、縦書き:右上からになります。
こちらもチェック!:パスに沿って文字を入力する方法(Illustrator)
とても便利なのが、長文を入力した時です。テキストエリアに文字を収めるため、テキストエリアの端に文字がくると自動的に改行をしてくれます。
通常の文字入力は改行して文末を揃えた後、文字の追加や削除をすると、また文末を揃える作業が必要になります。エリア内文字ではそういった面倒な作業がなくなるので、作業効率のアップにもつながります。
テキストエリアに入力した文字は、通常の文字入力と同じ文字編集ができます。
こちらもチェック!:オブジェクト(パス)に沿って文字を入力する方法(イラストレーター)
テキストエリアに使える図形は複合パス、クリッピングマスク以外であればあらゆる形が使えます。
「文字ツール」を選択し、斜めにドラッグをして四角形を作ります。長方形の枠が表示され、左上端にカーソルが点滅したら文字を入力します。
※形は四角形のみで、「Shift」・「Alt」キーを併用できます。
「図形ツール」を選択し、ドラッグまたはダイアログでサイズを指定して図形を作成します。「エリア内文字ツール」を選択したら、パスをクリックします。図形が塗り・線の消えた枠になりカーソルが点滅したら文字を入力します。
初めから図形を塗り線なしで作成しても、テキストエリアに使用できます。
「ペンツール」で任意の形を作ります。あとは「図形ツール」と同じく「エリア内文字ツール」でパスをクリックして文字を入力します。
※図形ツールやペンツール(パス)で作成すると、「文字ツール」でも文字を入力することができます。「文字ツール」のポインタをパスを近づけると、自動的に「エリア内文字ツール」に切り替わります。
テキストエリアは文字を入力した後もサイズや形状を変えることができます。
「選択ツール」でエリア内文字を選択し、バウンディングボックスを表示します。あとは通常のバウンディングボックスの変形と同じ操作で、ポイントをドラッグしてサイズを変えます。
エリア内文字をクリックして、テキストエリアを表示します。「ダイレクト選択ツール」でアンカーポイントやハンドルを操作して変形します。
気をつけるポイント!気をつけるポイント!「変形ツール」など値を入力してテキストエリアを変形すると、文字のサイズも一緒に変ってしまいます。
入力した文字がすべて表示されないときは、テキストエリアの右下に⊞マークが表示されます。
これはオーバーフローといって、テキストエリアに文字が収まらないと現れます。テキストを表示させるには、テキストエリア、文字の大きさを調節して、すべての文字が表示されるようにします。