ご紹介します。
アンティーク調のフレームデザインはなかなか複雑で、見た目以上に作るのが容易ではありません。デザイン一つ一つが細かく複雑な形状をしているため、ペンツールをさくさくと使いこなせないと作れないんですね。
今回はそんな複雑なフレーム素材をイラストレーターのブラシツールとスウォッチライブラリを使ってアンティーク風に作る方法をご紹介します。
フレームを作る前にアンティーク調の装飾から作っていきます。この装飾をのちにフレームの四隅に配置します。
イラストレーターのペンツールを使って適当な線を2本描きます。
線にアンティーク調の装飾を加えます。
上の直線を選択ツールで選択し、[ブラシパネル(ウインドウ→ブラシ)→ブラシライブラリを開く→装飾→豪華なカールブラシとフローラルブラシのセット]をクリックします。
[豪華なカールブラシとフローラルブラシのセット]の中から[フローラルブラシ12]をクリックし、上の直線にブラシを適用させます。
フローラル系のブラシを用いることでアンティーク感を出すことができます・
同様に下の直線も選択し、[豪華なカールブラシとフローラルブラシのセット]の中から[ユリの紋章]をクリックし、ブラシを適用させます。
アピアランスを分割します。
2本のブラシが適用された直線を選択し、[オブジェクト→アピアランスを分割]をクリックします。
(アピアランスを分割に関して分からない方はアピアランスの意味と分割とは?を参考にして下さい。)
2つのオブジェクトのアピアランスが分割されました。
続けて再び全てを選択し、[右クリック→グループ解除]でグループを解除します。不要になった直線は削除しておきます。
フローラルブラシ12とユリの紋章を組み合わせて上図のように配置します。
フローラルブラシはコピー&ペーストし反転させてユリの紋章の両サイドに配置します。大きさが合わない場合は上図を参考にサイズを調節してください。
これでアンティーク調の装飾が一つ出来上がりました。この装飾をフレームの四隅に配置します・
出来上がったアンティーク調の装飾をイラストレーターで複製&回転させ、上図のように配置します。
この装飾の内側にフレームが入ります。
イラストレーターでフレームを作ります。
上図のように長方形を作成します。塗りは白、線はグレー(#B3B3B3)。この長方形がフレームの外枠になります。
作成した長方形にアンティーク調の柄を適用させます。
イラストレーターで[スウォッチパネル(ウインドウ→スウォッチ)→スウォッチライブラリを開く→パターン→自然→自然_植物]をクリックします。
[自然_植物]パネルが開きますので野草をクリックします。
長方形に野草が適用されました。
さて、柄はこのままでも良いのですが、今回はこの柄を少し小さめにしてみたいと思います。
イラストレーターで長方形を選択し、[オブジェクト→変形→拡大・縮小]をクリック。
[拡大・縮小ダイアログ]が表示されますので上図のように設定します。(パターンのみにチェックを入れているところに注意!)
なお、プレビューにチェックを入れると拡大・縮小の様子がリアルタイムで分かりますので、パターンの大きさはお好みで設定していただいて結構です。
(関連記事:オブジェクトの形を変えずに中のパターンだけを変形する方法 (Illustrator CS5))
イラストレーターでパターンのみ縮小されました!
これでアンティーク調の外側のフレームが出来上がりました。
最後に、内側のフレームを作成します。
柄のついた長方形の内側にイラストレーターで二つ長方形を作成します。(上図参考)
(なお内側に長方形を作成する際は、[オブジェクト→変形→拡大・縮小]で縮小率を入力し、コピーをクリックするときれいに縮小された長方形が内側に作成されます。)
イラストレーターでアンティーク調のフレームが出来上がりました。
写真フレームやホテルのメモ紙のようなデザインですね。今回は複雑なフレームデザインをイラストレーターのブラシツールとスウォッチパネルを用いて作ってみました。工夫次第で複雑な形状も簡単に作れるんですね。
(関連記事:イラストレーターで飾り枠を簡単に作る方法)
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