今回はイラストレーターで和風水墨背景の作り方をご紹介します。
今回のTipsは超簡単です。ブラシでただ塗るだけ。ひたすら塗るだけで完成です。大きさ、種類の異なるブラシをランダムに塗るだけで何とも風情のある和風な水墨背景が出来上がります。
初心者の方でも簡単にできますね。
ブラシパネル(ウィンドウ→ブラシ)を開き、[右上のマークをクリック→ブラシライブラリを開く→アート→アート_インク ]をクリックします。
アートインクには様々な種類のブラシが収容されています。今回はこの中から和風の水墨背景に合うブラシを選んでいきます。
和風のブラシの設定をします。今回のポイントはここです。
①ブラシツールを選択し、②アート_インクパネルの[カリグラフィ2]を選択。
オプションバーで線を20pt、不透明度を7%にします。不透明度を極端に下げることで、かすかな水墨の下絵をつけることができます。
ブラシで背景をランダムに塗ります。アートボードをはみだしてもOKです。
まんべんなく、少し重ねて塗ることで和風な水墨の濃淡を表現します。
ブラシを替えます。ブラシを替えて重ね塗りすることで表現に厚みを演出します。
アート_インクパネルから[濃いインクの塗り]をクリックし、オプションバーで線5pt、不透明度5%に設定します。
Step03と同様に和風のブラシで背景をランダムに塗ります。
こちらはさらに濃淡を意識して塗ります。同じ場所を重ねて塗ることで濃い部分を表現することができます。
これで和風の水墨背景が完成しました。グランジデザインの和風バージョンといったところでしょうか。
背景としてはStep05で完成ですが、少し物足りない気がします。
アート_インクパネルの右上[飛散]を選択し、適当な場所でクリックして、筆が飛び散ったような和風の模様をつけます。赤を混ぜるとアクセントになりますね。
背景を確定するためにアートボードからはみ出した部分を削除します。
オブジェクトをすべて選択(Ctrl+A)し、グループ化(Ctrl+G)しておきます。続けて、[長方形ツール]でアートボードと同じ大きさの長方形を作ります。
レイヤーをすべて選択し、[オブジェクト→クリッピングマスク→作成]をクリックします。
(レイヤーをすべて選択する方法は、レイヤーパネル(ウィンドウ→レイヤー)を開き、各レイヤーの右端をShiftキーを押しながらクリックすると選択できます。(選択されたレイヤーは青い四角マークが表示されます。))
クリッピングマスクが適用され、和風の背景がアートボードと同じ大きさに切り抜かれました。
最後に文字を入力します。
和風デザインですので、縦書きで入力します。文字ツールを長押しして、文字(縦)ツールを選択します。あとは文字を入力するだけです。
今回は和風のデザインですので、明朝体や楷書体など和のデザインに合うフォントを選びます。
ちなみに今回はモリサワフォントの「A-OTF欧体楷書」というフォントを使用しています。モリサワフォントは高いですが、美しいフォントが多いですね。明朝体など和風デザインに合うフォントも多く収容されています。
余談ですが、デザイン中の文章には平家物語の一文を採用しました。
(関連記事:和紙のテクスチャをPhotoshopで作る方法)