Photoshopでヴィンテージカメラのファインダーの作り方をご紹介します。
最近はこのような写真加工を簡単にしてくれる、スマートフォンのアプリがたくさんありますが、今回はあえてこのTTVを再現したようなカメラファインダーを作ります。
TTVとは「Through The View finder」の略で、ヴィンテージカメラの2眼レフカメラにある四角いファインダーに、デジタルカメラで覗くようにして撮影します。するとこのような四角いフレームとファインダーのレンズについたほこりやノイズが入った写真を撮ることができます。
今回はこのTTVを再現した四角いファインダーのフレームの作り方だけでなく、ほこりやノイズを写真に違和感なくなじませる方法もご紹介しています。
新規ドキュメント[500px×500px]を作成し、[#000000]で塗りつぶします。
角丸長方形ツールでパスを選択、上図の設定をし、パスを中心に配置します。
※写真のレイヤーは各工程が見やすいように配置しています。
パスを選択範囲として読み込みます。[右クリック→選択範囲をカット]をし、カットしたレイヤーをコピーします。
カット元のレイヤーが外枠になり、内側の四角でファインダーのレンズらしさを出します。
カットしたレイヤーを選択。黒い四角を見えなくするために[レイヤー効果:塗りの不透明度0%]にします。
レイヤースタイル光彩(内側)・光彩(外側)設定します。
被写体をレンズから見たときにできる、ゆがみや滲んだような表見を作ります。
カットしたレイヤーと同様に[レイヤー効果:塗りの不透明度0%]にします。光彩(内側)を設定し、2重の四角い枠を作ります。
続いて、自由変形(Ctrl+T)で[角度:1]に設定し、右に回転します。
ファインダーの枠の内側に、黒ずんだノイズと歪んだようなズレができました。合わせる写真によって効果が多少変わります。
カットしたレイヤーとコピーレイヤーに[フィルター→ぼかし→ぼかし(放射状)]を設定します。ぼかした部分がなじみ、丸みがあるファインダーができました。
新規レイヤーを[#939393]で塗りつぶした後、[フィルター→ノイズ→ノイズを加える]でノイズを加えます。
[描画モード:焼き込みカラー]・[不透明度:25%]に変更。細かいノイズが加わりヴィンテージ感が出ました。
新規レイヤーを[#000000]で塗りつぶします。今度はグレースケールで粗いノイズを作ります。
[フィルター→ピクセレート→点画]を設定後、200%拡大します。
[描画色:#ffffff]・[背景色:#000000]に設定します。
[フィルター→フィルターギャラリー→スケッチ→ぎざぎざのエッジ]を適用します。その後[描画モード:焼き込みカラー]に変更します。
これで、ファインダーについたほこりや汚れができました。
※Step08~10の各設定を変えて好みのほこりの大きさ・形を作ってください。ほこりが多すぎる時は消しゴムツールで消し下さい。
ぼかし(ガウス)で、ほこりにぼかしを加えます。ほこりの位置・大きさで数値を変えて下さい。
ヴィンテージ感を出すため新規レンズカラーを作成します。(例としてヤマブキ37%を使用)
これでビンテージカメラのファインダーは完成です。あとは好きな写真を合わせます。
※使用する写真にもよるので、写真を決めてから設定してもいいです。
ヴィンテージカメラで撮ったように見せるため、写真にぼかしフィルターを適用します。写真の使用したい部分をファインダー内に配置します。
[編集→変形→ワープ→魚眼レンズ]を設定し、写真が歪んでいるように見せます。
ビンテージカメラファインダーの完成です。
アプリを使えば簡単にできる写真加工ですが、Photoshopであえて自分好みのビンテージファインダーを作るのもいいですね。ファインダーの汚れや黒ずみも好みなので、色々と設定を変えて楽しんでください。
一度ファインダーのフレームを作れば、あとは写真を差し替えればいいだけなので、何パターンか作っておくのもいいですね。
お好みで感光したような写真の加工を組み合わせても、いい味わいのヴィンテージファインダーができます。
(参考記事:感光したような写真に加工する方法(Photoshop))